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ホーム記事一覧>第2回思い出の賞状コンテスト受賞者にリアルに表彰しにいってみたパート3

表彰しに行きますシリーズ6

第2回思い出の賞状コンテスト
受賞者にリアルに表彰しに
いってみた
パート4

集合写真

調べてみた

テンプレートを使った賞状目次

キッズ手作り賞受賞!表彰に伺ったのは…

今回の舞台は地元の方に愛されるお弁当屋さん

第2回思い出の賞状コンテスト、ほっこりと子供の温もりが込められた賞状を称える「キッズ手作り賞」において、見事大賞に輝いたのは、お弁当屋さんを夫婦で営むお母さまへ、当時まだ幼かった息子さまから贈られた一枚の「手作りの賞状」でした。

キッズ手作り賞の賞状
手作り賞状

今回は、賞状の舞台となったお弁当屋『たまご亭』さんの店舗にお伺いし、受賞者であるお母さま、賞状の贈り主である息子さん、そしてお店の礎を築いたお父さまにインタビューを実施しました。
創業から20年、度重なる苦難を乗り越えてきたお店の歩みと、家族を支え続けた「手書きで伝える言葉」の力についてお伝えしたいと思います。

たまご亭の歴史と信条

今年で創業21年目を迎える『たまご亭』さん。現在は地域に根ざした人気店として親しまれていますが、ここに至るまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。

お父さまはお弁当業界一筋。もともとチェーンお弁当屋さんの店長として働いていましたが、知人の経営者からの勧めもあり、独立を決意します。

「最初は銀行に融資をお願いしても門前払いで、実家の台所を改装して、中古の厨房器具をかき集めてのスタートでした」

とお父さまは当時を振り返ります。

配達をメインに始まった小さなお店は、地道な努力で3店舗へ成長。その後、信頼していた人の裏切りやコロナ禍による行事中止など多くの苦難に見舞われましたが、お客様を裏切らない誠実な商いで20年間愛され続けてきました。
その信条は、お父さまの「せこいことはしない」というこだわりです。ごはんの大盛り無料を貫き、「唐揚げを小さくせず大きさを変えない」など、質はできるだけ落とさないように、実直にお客様と向き合い続けておられます。

 

お弁当屋 たまご亭さん
たまご亭

こだわりのたまご卵焼き

そんなたまご亭のこだわりを最も象徴しているのが、不動の人気を誇る手作りの「たまご焼き」です。

「店の卵焼きは、使っている卵の数もだしの量も多く、卵液を薄く引きながら何回も巻くので、1本に十分な時間をかけて焼く名物卵焼きです。」(お母さま)

忙しい時期には1日600個のお弁当を作り、卵焼きも50本作るそうです。息子さまは、美味しさ最優先に作るご両親の背中を見て育ちました。調理を学び経験を積んだ今では、この手間暇かかる卵焼きを完璧に焼き上げることができるそうです。

卵焼き

息子さんからの手作り賞状が生まれた理由

ご両親の頑張りを見ていた息子さん

たまご亭がオープンしてから、当時保育園にいた息子さんからは「ありがとう」の気持ちをたくさんもらっていたようです。

店をオープンしてすぐに、お母さまは重度のヘルニアを発症。「神経を圧迫しており、右足指のしびれや麻痺もあったため、すぐに手術が必要」と診断されるほどの激痛に見舞われていました。しかし、オープン直後のお店を休むわけにはいかず、足を引きずりながら朝から晩まで働いていました。そんな満身創痍のお母さまを見て育ってきた息子さまは子供ながらにいつも感謝の気持ちを持っていたのでしょう。今回大賞を受賞した賞状は、息子さんが小学校低学年の時に書いて渡してくれたようです。

「もう感動して涙が出て、ありがとうを何回も伝えました。痛くて夜も眠れない中、仕事に行かなきゃいけない毎日の中で、その賞状を一番見えるところに飾って『今日も頑張ろう』と励みにしていました」

とお母さまは嬉しそうに話されていました。

お母さまの子育て方針

息子さまが幼いながらも、なぜこのように「賞状」や「手紙」という形で、感謝や労いの気持ちをまめに伝える子供に育ったのでしょう。その背景には、お母さまご自身の過去の辛い経験から生まれたお母さまの子育て方針がありました。

お母さまが中学生の時、お父さま(息子さんにとっての祖父)がすい臓がんを発症し、病気が分かってからわずか1ヶ月で急逝されました。突然の別れに直面したお母さまは、もっと感謝の気持ちを伝えたかった、ささいな親子喧嘩のことを謝りたかった――そんなさまざまな想いがあふれました。そして「あの時お父さんは、本当はどう思っていたのだろう」「何かメッセージを残してくれていないだろうか」と必死に探しましたが、何も見つかりませんでした。

「いつ何が起こるか分からない。だからこそ、自分の子供には確実に記録と想いを残しておきたかったんです。パソコンの活字ではなく、感情が乗る『字』で残すことを大切にしています」

この強い思いから、お母さまは息子さんが生まれた時から手書きの「育児日記」を書き続けました。そして、息子さんが3歳頃になると、まるで絵本を読むように、その育児日記を読み聞かせたそうです。「あなたはこんな風に生まれて、こんな子供だったんだよ」。文字に込められた愛情を、耳と目で直接伝え続けました。

手書きの文字には、人の心と体温が宿る。言葉にして伝えることの尊さを、お母さまは身をもって教育し続けてきたのです。その愛情をたっぷりと受けて育ったからこそ、息子さまもまた、お母さまに向けて、自然と手書きのカードや賞状を作成し、感謝の気持ちを伝える思いやりのある子供へと成長されたのだと思います。

 

青龍柄の賞状

漆黒の中に金のタカマーク。しっかりとした立派なケースに入れてお届け
息子さまが作成した賞状

今回の応募された賞状以外にも息子さまが作られた2つの手書き賞状が、同じ場所に飾られていました。
手書きのメッセージはお母さまだけでなく、お弁当屋さんで働くパートの従業員の方にも渡していたとのことです。

この「感謝を伝え合う関係性」は、のちに家族の危機を救います。息子さまが高校1年の秋にお母さまの胃がんが発覚し、店の存続も危ぶまれました。しかし入院中、息子さまは朝4時からお父さまと一緒に店の手伝いや名物の卵焼き作りをこなし、見事に店を閉める危機を救ったのです。告知を静かに受け止め、行動で支え合ってきた家族。現在24歳になった息子さまは、給食の仕事に就きながらさらに料理の腕を磨いています。お母さまは、今は完治し、元気にされています。

小学生の頃、クラスメートの前で「たまご亭を継ぐ」と発表した夢。その微笑ましい記憶を大切にされているお母さまは、「いつかは愛着のあるこのお店を継いでくれたら嬉しいな」という願いを少し覗かせつつも、「本人の人生を一番に尊重したい」と温かく見守っています。

一方、外の世界で料理の経験を積んでいる真っ只中の息子さまは、将来お店を継ぐかどうかはまだじっくりと模索している最中で、それぞれの未来を見据えながらも、家族で守ってきた「たまご亭」という名前への深い愛着は、ご家族の間で、今も変わらず大切に育まれているようです。

ミニ表彰式の実施

インタビューが終わり、たまご亭の店舗内にて、ささやかながら今回のキッズ手作り賞の表彰式を執り行わせていただきました。

お弁当屋さんのカウンターの前で表彰を行うことは、なかなかないと思います。どんなところでもプレゼンターがいて、賞状さえあれば表彰式ができてしまうんだなと実感し、もっといろんなシチュエーションで表彰してみたいと思ってしまいました。

表彰式息子さまが見守る中で、お母さまに表彰状の授与。

表彰式

表彰式満面の笑みで賞状を受け取っていただきました。

表彰式「龍がかっこいい」とお母さま。息子さまも、豪華な賞状にとても感心していただきました。

表彰式

今回の賞状は応龍デザインの枠で制作しました。応龍は中国の伝説上の動物で、水を蓄えて雨を降らすとされています。龍の中でも特に神聖な生き物とされており、羽毛や毛のある生き物全ての祖先で、獣と鳥の王だとも言われています。

編集後記

デジタルやAIが急速に台頭する現代だからこそ、人と人とのつながりを本当に強くするのは、手書きの文字やリアルな温もりなのだと改めて実感させられました。

「感謝を言葉にし、形にして伝えること」――。お母様が育児日記を通じて息子さんに授けたその哲学は、やがて一枚の賞状となり、お弁当屋『たまご亭』の屋台骨を支える大きな力となりました。

相手を認め、感謝を伝えることがどれほど人に影響を与え強くするのか。たまご亭の皆様の歩みは、私たちが忘れがちなその大切な本質を、優しく教えてくれたのではないでしょうか。今回は家族の間でのお話しでしたが、それはあらゆる場面においても同じことなのではないか。これからもそれを追い続け、伝えていきたいと思います。

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