文例集
送別の贈り物に賞状を
お世話になった先輩や先生、会社の人とお別れをする時に、思い出に残るような素敵なプレゼントを贈りたいと思いませんか?
そんな時、感謝やエールを文章にした賞状として贈るのがおすすめです。
賞状を贈るメリット
賞状は厳粛さを持ったスタイルでありながらも、個人的なメッセージを含められるため、感謝の気持ちを具体的に伝えることができます。
「感謝状」として贈ることによって、受け取った相手に達成感や特別感を与えるだけでなく、贈る側と受け取る側との絆を強める効果が期待できるでしょう。
また卒業パーティーや送別会などの特別な場で贈呈を行うと、一層印象深いものになります。仲間が集まる場で贈呈することで、その場が一体感に包まれ、パーティーを盛り上げる演出もできます。
送別賞状には何を書く?
感謝や尊敬の気持ち
先生や先輩、上司へ贈る場合は、まず勉強や仕事を教えていただいたことへの感謝の気持ちを伝えましょう。自分はどのように成長したのかなどを添えるのも具体的で良いですね。
さらに相手を尊敬しているという内容を入れると喜ばれます。
同期や目下の人へ贈る場合には、これまでの努力と成長を労うような文章にするのがおすすめです。頼りになった事などを添えると、さらに相手の自信にも繋がります。
いずれの場合も、具体的なエピソードを含めることで、その人だけに向けた特別な賞状にすることができます。
今後を応援する言葉
卒業や転職、退職をするどんな方でも、新たな生活が待っています。その新たな生活での活躍を期待・応援する言葉を入れるのも良いでしょう。
定年退職を迎えた方へは、新たな門出への祝福と、新たな生活が充実したものになるようにというような言葉を添えるとさらに良くなります。
NGな言葉
特に職場において異動や退職は、円満でない場合もあります。やむを得ずお別れをしなければならなくなった場合は、必ず“お祝い”にする必要はなく、素直にこれまでの感謝を伝えるようにします。
また、「死(四)」や「苦(九)」、「切れる」、「折れる」、「枯れる」、「終わる」など、死や病気、老いを連想させるようなネガティブな印象がある“忌み言葉”は、避けましょう。
もちろん相手を傷つけるような文章にもなってはいけません。
相手別 書き方のポイント・注意点
相手が目上の場合
敬語で丁寧な文章になるようにしましょう。
相手との思い出エピソードや、その時の想いを文章にすることで、オリジナリティのある、その人だけに向けた特別な賞状になります。
注意点としては、目上の人に使うには不適切な言葉を使わないようにすることです。
「ご苦労様です」や「がんばってください」は、使ってしまいがちですが、本来目下の人に使う言葉なので、「お疲れ様です」や「お世話になりました」、「応援しております」といったような表現にしましょう。
また敬称にも注意しなければなりません。目上の人へ贈る時の敬称には、「殿」は使わないようにしましょう。「殿」は目上から目下に向けて使われる敬称のため、相応しくありません。失礼だと捉えられることもあるので注意しましょう。
目上の人に贈る場合は、一般的に「様」をつけます。先生へ贈る場合は、「先生」とすることも多いです。
相手が同期、同僚の場合
同期や同僚など対等な関係の人へ賞状を贈る場合は、相手との関係性や人柄に合わせて、文章を作るようにしましょう。
関係性によっては堅すぎる文章だと冷たい印象を持ってしまう人もいるかもしれません。少しくだけたような文章にするのも良いでしょう。
目上の人へ贈る場合と同様に、お互いの思い出になったエピソードを含めると、印象に残りやすく、気持ちのこもった賞状になります。
相手が目下の場合
改まった表現で堅くなりすぎる必要はありませんが、フランクになりすぎないようにも注意が必要です。
相手の成長や、頑張りを称えたエピソードを文章にすることで、相手の自信にも繋がります。相手の今後の活躍を願うような文章にしましょう。
シーン別文例紹介
ここからはシーン別、贈る相手別で賞状に書く文例をご紹介します。相手との関係性などにも合わせて、文例を参考にしてみてください。
卒業式
【卒業生から先生へ】
【顧問の先生へ】
【在校生から卒業生へ】
【保護者から先生へ感謝状】
卒団式
【卒団証書】
【指導者への感謝状】
職場(異動・転勤)
【上司、先輩へ】
【同期・同僚】
○○殿(または様)
あなたは○年間にわたり○○部での職務に精励されました
後輩への指導の仕方やお客様とのコミュニケーション取り方などあなたからたくさんのことを学ばせていただきました これまでの感謝の気持ちを込めてこれを贈ります
○○殿(または様)
○年間のご勤務お疲れ様です
あなたはいつもさりげなく業務フォローをして私たちを助けてくれ また事務所を明るく楽しい雰囲気になるようなムードメーカー役をされていました ここにその感謝の意を表します 新たな場所でもその力でご活躍されることを祈っています
【部下へ】
表彰状
○○殿
あなたは○年間にわたり○○部で○○として精励されました
困難なプロジェクトも成功させたコミュニケーション能力や業務に対して楽しみながらもまじめに取り組む姿勢は他の模範とするところです 新しい部署での活躍も期待しこれを表彰します
感謝状
○○殿
あなたは○年間にわたり○○部で○○として精励されました
幾度となく訪れる困難にもめげずに乗り越えて業務を遂行されました ここにその労をねぎらうと共に 感謝の意を表します
職場(退職)
【上司、先輩へ】
感謝状
○○様
○年ご勤務お疲れ様でした 厳しくかつ愛情あるご指導は私たちの大きな成長に繋がりました 自分の意志を貫き通すその仕事ぶりは私たちの鑑とするところであります
これまでの感謝を表しこれを贈ります
感謝状
○○様
永年にわたりご指導誠にありがとうございました 相談にもいつも優しく真剣に乗ってくださり たくさんの困難を乗り越えることができたました
この度退職されるにあたり感謝の意を表しこれを贈ります
【同期・同僚へ】
感謝状
○○殿(または様)
○年ご勤務お疲れ様でした あなたは細かなところまでよく気が付き丁寧に仕事をされていました 前向きに取り組む姿勢からみんなに勇気を与えられました
よってここにその労をねぎらうと共に感謝の意を表します
感謝状
○○殿(または様)
○年ご勤務お疲れ様でした ○○企画の時はみんなが納得するまで相談し合い結果的に素晴らしいものができました あなたのその根気強さにたくさん助けられました
これまでの感謝の意を表しこれを贈ります
【部下へ】
感謝状
○○殿(または様)
あなたは○年間○○として務められました
真剣に仕事に取組み常に相手の気持ちになって動く姿勢で当社の成長に多大な貢献をされました
その功労を称えたここに感謝の意を表します
退職証書
○○殿(または様)
右の者は当社で○年の就業を極め
その業を卒えたのでこれを証する
お世話になりました
参考:「退職証書」ってなに?
引越し
【引っ越しをする人】
感謝状
○○殿(または様)
あなたはこれまで たくさん私たちと遊んでくださいました スポーツで競い合ったり 勉強会を開いたりしたことは私たちにとって大切な思い出です
新しいところでもあなたらしくご活躍されることを願うと共に感謝の気持ちを込めてこれを贈ります
感謝状
○○殿(または様)
あなたはこれまで たくさん私たちの相談に乗りました 自分事のように考えて私たちの事を思ってアドバイスしてくださるあなたは大切な存在となっています
離れて過ごすようになっても友達であることは変わりません ここに感謝の意を表します
まとめ
卒業式や卒団式、送別式で使える賞状について説明しました。受ける取る人にとって、新たな人生の旅立ちに、励みになるような文章を添えた賞状で送り出しましょう。
また自分が卒業や退職する場合でも、お世話になって人への感謝状としてこれらの内容を参考にしてみてください。
大切なのは、感謝やこれまでの労をねぎらうという気持ちです。思い出のエピソードを入れてオリジナリティある特別な文章を作り、お別れのパーティーで贈呈式を行って、気持ちを伝えましょう。きっと素敵な思い出になりますよ。
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