タカ印「賞状用紙」について

賞状の基本的な書き方

書体は楷書体で書くのが普通

書体の種類

今ではパソコンなどの普及により書体もいろいろなものを利用して賞状を作ることが出来るようになりました。しかし、昔より賞状の文字は毛筆で書かれてた為、今なお毛筆というオーソドックスな形が主流を占めています。また、賞状の多くは厳粛なるセレモニーが伴うものですので、書体は誰にでも読みやすく堂々としていて、しかも品位のあるものでなければなりません。よって楷書体で書くことが望ましいと思われます。

※書体にはきちんと正確に書く楷書、少し崩した行書、さらに崩した草書という三体があり、漢字にはこのほかに隷書という書体が加わります。

表彰状や感謝状の文言には句読点を付けない

通常、文面を作成する場合は、文言の理解を高めるために「、や。の句読点」を付けるのが一般化されていますが、表彰状や感謝状などでは「句読点を付けない」のが慣習になっています。
句読点をつけない理由はこちら

文部省発行の「公文書の書式と文例」や、官公庁の表彰状や感謝状作成の書式マニュアルにおいても、表彰状や感謝状の本文には句読点を付けないと明記されています。尚、句読点を付けない慣習のあるものは表彰状や感謝状以外に次のようなものがあります。

認定証・卒業証書・修了証書・各種免状・各種許可証・辞令書・訓示書・委嘱状の他、招待状・年賀状・暑中見舞状・詫び状・会葬御礼状・忌明け挨拶状などの正式な挨拶状、及び祝辞・弔辞・式辞・答辞・告辞や記念碑などの碑文などがあります。

表彰状の作成要領

文体を毛筆(体)などで和書体にする場合は縦書きに、洋書体にする場合は横書きにするのが基本形ですが、それぞれがその逆であっても特に差し支えありません。表彰状の書き順(縦書き)と注意点は以下の通りです。

表彰名(表題)
一番右側の中央よりやや上目の位置に、一番大きい文字で書き入れます。
受賞者名
表彰名の左隣に贈呈者名より高い位置から下部を一字あけるように書き入れ、個人名(団体の場合は肩書きを入れる)・団体名を問わず敬称(殿など)を付け、文字の大きさは贈呈者名や主文より大きく書き入れます。また、必要に応じて生年月日を受賞者名の左隣に書き入れることもあります。
主文・副文
受賞者名の次に主文・副文を書き入れますが、文頭の一字空けは行わず一字目より書き入れ、文体は出来る限り簡単明瞭にします。文面に区切りがあっても、行を改めないで一字分を空けるだけで書き続けますが、「なお」・「また」「よって」・「おって」を使って前文を補足する場合は改行して補足文を書き入れ、「この」・「その」・「ただし」などを使う場合は改行せずに書き続けます。
また、一つの語句が二行に書き別れないように、「○○を」・「○○は」・「○○へ」・「○○が」などの助詞は行頭にこないようにする注意も必要です。漢字は文字が大きくなることから、特に行ごとの文字数にこだわって揃えなくても構いません。
表彰年月日
主文・副文の次に贈呈者名との中間の高さに書き入れ、年月日の数字は漢数字で、全体に見て一番小さく書き入れます。
贈呈者名
一番最後に贈呈者名(団体の場合は肩書き付きで代表者名も入れる)を書き入れて押印します。
賞状番号
賞状の種類によっては、第○○号といった発行番号が、はじめか終りに記されることがあります。

賞状に使われる文字に関しての注意

賞状に関して使われる文字に関して、本文に限らず全般にわたって注意をしたい事項があります。その中の一つが「略字」です。画数を省略した漢字を使わないうようにしましょう。また、「」や()といったかっこ類、その他の符号は特別の理由がない限り使いません。